臨床的意義
SLEに見られるLE細胞現象は患者血清中のLE因子が, 細胞膜を障害された細胞に侵入し, 核成分と反応することにより始まる. LE因子は7SIgG型の抗核抗体であり, その抗原は核蛋白であるDNAとヒストンの結合物である. LEテストはニワトリ赤血球より抽出した核蛋白(DNP)を吸着させたラテックス粒子を用い, 血清中の抗DNP抗体を凝集素反応で検出するが, SLEでの陽性率は30~60%でLE細胞に比較して感度は低く, 本試験陰性の場合でもSLEの存在を否定できない.
異常値を示す病態・疾患
上昇する疾患
ITP, SLE, シューグレン症候群, 強皮症, 再生不良性貧血, 皮膚筋炎
関連検査項目
抗核抗体(ANA)[CLEIA]
参考文献
エスアールエル 検査要項
芝崎成代ほか. SLE Latex Test Kit(Fisher)についての検討 市販ラテックス凝集反応用キットの比較. 臨床検査機器・試薬. 1983, vol. 6, no. 2, p.464-466.

長縄謹子ほか. 抗DNA-ヒストン複合体(DNP)抗体に関する研究 LE細胞試験とラテックス凝集反応(SLE Latex Test)と解離について. 臨床病理. 1985, vol. 33, no. 5, p.565-568.
