臨床的意義
人体内部に生棲している寄生虫の存在を, 糞便中の虫卵を見ることで判定する検査である.
直接塗抹法は, 非常に産卵数が多い寄生虫卵(回虫卵など)の検出に適している.
虫卵が少ないと思われる場合(あるいは一般に産卵数の少ない寄生虫の場合)や, 小型寄生虫などの場合は集卵法を用いる. 集卵法には浮遊法と遠心沈殿法があり, 浮遊法は鉤虫卵, 東洋毛様線虫(糞便質より比重が軽い虫卵)の検出に適している.
遠心沈殿法は, 鞭虫卵, 吸虫卵(比重の高い虫卵)の検出に適している.
ぎょう虫卵の検出には本検査項目ではなくセロファンテープ法がよく用いられる.
検体の提出時に, 病歴(海外渡航歴の有無や渡航先, 食生活など)の添付があると, より焦点を絞った的確な検索が行われやすい.
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異常値を示す病態・疾患
陽性:消化管の寄生虫感染症
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関連検査項目
参考文献
LSIメディエンス 検査要項
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