臨床的意義
肺サーファクタントプロテインは肺胞のⅡ型上皮細胞が産生・分泌する蛋白質で, 肺胞の構造を維持する界面活性物質とされる. 肺サーファクタントプロテインにはA(本項目のSP-A), B, C, Dが存在する. このうちBとCは疎水性が強いため血中に現れにくく, SP-AとSP-Dが間質性肺炎の血中マーカーとして測定される. どちらも特発性間質性肺炎の急性増悪期に上昇し, 治療が奏効すると低下する.
間質性肺炎の画像診断には胸部X線や高分解能CTが用いられるが, SP-Aは病初期, とくに胸部X線で異常影が明確に認められる前から, KL-6やSP-Dなど他の肺線維症マーカーに先んじてSP-A上昇が認められる場合があるという. これに対しSP-Dは膠原病に関連した間質性肺炎, 過敏性肺臓炎で陽性率が高い反面, 自己抗体を生ずることで予想外の低値をみることがあるという.
なお特発性間質性肺炎は予後不良のため厚生労働省が定める特定疾患に指定されており, SP-AおよびDはその診断指標にも用いられる.
異常値を示す病態・疾患
特発性間質性肺炎, 特発性肺線維症, 肺胞蛋白症, 膠原病性間質性肺炎, びまん性汎細気管支炎
関連検査項目
肺サーファクタント蛋白D(SP-D)
KL-6
参考文献 (緑ブラウザからは, PubMedにアクセスできません)
LSIメディエンス 検査要項
Kashiwabara, Kosuke . Characteristics and disease activity of early interstitial lung disease in subjects with true parenchymal abnormalities in the posterior subpleural aspect of the lung. Chest. 2006, vol. 129, no. 2, p.402-406.
