臨床的意義
抗セントロメア抗体(ACA)は抗核抗体の一つであり, 対応抗原は染色体セントロメア(動原体)である.
ACAは抗Scl-70抗体とともに主に全身性進行性強皮症(PSS)で陽性になり, 特に手指, 顔面に皮膚硬化が限局されるCREST型に特異的な抗体である.
CREST型とは,
Calcinosis(皮下の石灰化)
Raynaud's phenomenon(レイノー現象)
Esophageal dysmotility(食道蠕動性の低下)
Sclerodactily(手指硬化)
Telangiectasia(毛細血管拡張)
の頭文字をとったもので, 比較的経過が良好な病型を示す疾患である.
ACAの認識抗原にはcentromere protein(CENP)-A, B, Cと呼ばれる3種類の蛋白質が同定されており, 各々分子量は17kDa, 80kDa, 140kDaである.
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高値を示す病態・疾患
全身性進行性強皮症(PSS), 特に限局型(CREST症候群), シェーグレン症候群, ルポイド肝炎, 原発性胆汁性肝硬変(PBC), Raynaud症候群 など
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関連検査項目
抗核抗体(ANA)[CLEIA]
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抗DNA抗体
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抗Sm抗体[CLEIA]
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抗RNP抗体[ELISA]
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抗SS-A抗体[CLEIA]
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抗SS-B抗体[CLEIA]
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抗Scl-70抗体(抗トポイソメラーゼ1抗体)[CLEIA]
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抗ミトコンドリア抗体(AMA)
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抗ミトコンドリアM2抗体
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参考文献
LSIメディエンス 検査要項
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