臨床的意義
抗HIV-1抗体, 抗HIV-2抗体およびHIV-1 p24抗原検出は, HIV(Human Immunodeficiency Virus)感染の診断や輸血によるHIV感染の予防に有用とされている.
HIV(ヒト免疫不全ウイルスウィルス)はエイズ(後天性免疫不全症候群, acquired immunodeficiency syndrome: AIDS)の病因ウイルスウィルスである. HIVは免疫機構の中枢であるCD4陽性T細胞やマクロファージに感染し, 数年~10数年の無症候期の後, 全身性の重篤な免疫不全を引き起こす. HIVはそのゲノム構造の違いから, HIV-1とHIV-2に分類される. 国内での感染例の大半はHIV-1によるものであるが, 2000年代中頃から日本人のHIV-2感染報告例が報告されている.
抗HIV-1/2抗体とHIV-1 p24抗原を同時に検出する試薬は, 第4世代試薬と呼ばれ, 抗体検出試薬である第3世代試薬と比べてウインドウ期が短縮される. スクリーニング検査では第4世代試薬の使用が推奨される. スクリーニング検査で陽性または判定保留となった場合でも, 偽陽性である可能性が否定できないので, 必ず確認試験(抗体確認検査法と核酸増幅検査の両方)を行う.
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異常値を示す病態・疾患
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関連検査項目
参考文献
臨床検査法提要第35版
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