臨床的意義
総サイロキシン(T
4)は甲状腺で合成されるホルモンであり, 生体の基礎代謝を高める機能をもつ. 分子中にヨードを4分子もつ甲状腺(Thyroid gland)ホルモンであることからT
4と呼ばれる.
T
4は, もう一つの甲状腺ホルモンであるトリヨードサイロニン(T
3)と異なり100%甲状腺で作られ, 99%以上がTBGを主要とする甲状腺結合蛋白と結合している. 血中濃度においてはT
4はT
3の約50倍程度存在するが, 相対的な生物活性は低い.
T
4の血中レベルは, 視床下部(TRH)-下垂体(TSH)-甲状腺(T
3, T
4)系のネガティブフィードバックにより調節されており, 甲状腺機能異常を疑うとき, また甲状腺疾患の治療経過の追跡目的で使用される検査である.
T
4, T
3は, 甲状腺ホルモン結合蛋白(TBG, TBPAなど)の増減によって影響を受け, 真の甲状腺機能を反映しない場合があるため, 現在ではほとんどFT
4, FT
3が用いられている.
異常値を示す病態・疾患
高値を示す病態
甲状腺機能亢進症(Basedow病など), 破壊性甲状腺炎(亜急性甲状腺炎など), TBG増加症, 甲状腺ホルモン不応症(Refetoff症候群)など
低値を示す病態
甲状腺機能低下症(橋本病など), TBG減少(欠損)症など
関連検査項目
TSH(甲状腺刺激ホルモン)
T3(トリヨードサイロニン)[血清]
FT3(遊離トリヨードサイロニン)
FT4(遊離サイロキシン)
TBG(サイロキシン結合グロブリン)
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗甲状腺マイクロゾーム抗体)
抗サイログロブリン抗体
TSHレセプター抗体(TBII)(定量)(第3世代)
参考文献 (緑ブラウザからPubMedにはアクセスできません)
最新 臨床検査項目辞典 第1版, 2008
LSIメディエンス 検査要項