臨床的意義
クリオグロブリンとは, 37℃以下に冷却すると白色沈殿, あるいは凝固(ゲル化)し, 37℃以上に加温すると, 再び溶解する病的免疫グロブリン(M蛋白), あるいは免疫複合体の一種である.
クリオグロブリンは, Mタンパクからなる単一型と数種類のタンパク成分からなる混合型に分けられ, 混合型はさらに単一クローン性と多クローン性の免疫グロブリンの結合型(単一クローン性混合型)と, Mタンパクを認めない多クローン性混合型の2つに分類される. このうち, 単一型は, 多発性骨髄腫と原発性マクログロブリン血症などにみられる.
単一クローン性混合型は, 原発性マクログロブリン血症の他, リンパ増殖性疾患, シエーグレン症候群などで認められる. 多クローン性混合型は免疫複合体型でもっとも頻度が高く, 免疫複合体病や自己免疫性疾患の原因の解明の指標として用いられる.
異常値を示す病態・疾患
陽性を示す疾患-1)膠原病
SLE, 悪性関節リウマチ, 関節リウマチ, 強皮症, 皮膚筋炎
陽性を示す疾患-2)血液疾患
悪性リンパ性白血病, 原発性マクログロブリン血症, 多発性骨髄腫, 伝染性単核球症
陽性を示す疾患-3)肝疾患
肝硬変, 急性肝炎, 慢性肝炎
陽性を示す疾患-4)腎疾患
ループス腎炎, 糸球体腎炎
関連検査項目
IgM
免疫複合体-C1q固相法
IgA
IgG
Bence Jones蛋白同定[随時尿]
免疫電気泳動(特異抗血清による同定)[免疫固定法]
免疫電気泳動(抗ヒト全血清による同定)
参考文献 (緑ブラウザからPubMedにはアクセスできません)
エスアールエル 検査要項
青木紀生. パイログロブリン,クライオグロブリンの検査法. Medical Technology. 1978, vol. 6, no. 8, p.619-624.
飯村康夫. クリオグロブリン. 日本臨床. 1989, vol. 47, no. 増刊上, p.107-110.
