臨床的意義
TSHレセプターは分子量約100kDaの糖蛋白で, これにTSHが結合すると活性化される. このレセプターに対する自己抗体がバセドウ病で血中に出現し, 甲状腺機能を亢進させる.
この抗体は通常TSHレセプター抗体と呼ばれTSHがレセプターと結合するのを阻止するため, TSH結合阻止抗体(TBII)ともいわれる. しかし抗体のなかには甲状腺刺激活性をもつものがあり, バセドウ病における亢進状態はこれに起因する. その一方, TSHによる刺激を阻害するもの(甲状腺刺激阻止抗体)も知られており, 甲状腺機能低下症をおこすことがある.
本検査は甲状腺刺激性自己抗体活性をみる検査であり, TSH刺激性自己抗体(TSAb)と呼ばれる. これは, 被検血清をブタ甲状腺培養細胞に反応させ, 産生されたサイクリックAMP量を測定して刺激活性をみるものである. 健康保険にも収載され, また疾患特異性も高いため, バセドウ病の鑑別疾患に有用とされている. TSAbは甲状腺機能亢進症の程度とよく相関するといわれている.
異常値を示す病態・疾患
高値を示す病態
バセドウ病, euthyroid Graves'病, 橋本病
低値を示す病態
低値側の臨床的意義は少ない
関連検査項目
抗サイログロブリン抗体(サイロイドテスト)[PA]
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗甲状腺マイクロゾーム抗体)(マイクロゾームテスト)[PA]
TSH(甲状腺刺激ホルモン)
T4(サイロキシン)[血清]
T3(トリヨードサイロニン)[血清]
FT4(遊離サイロキシン)
FT3(遊離トリヨードサイロニン)
抗サイログロブリン抗体
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗甲状腺マイクロゾーム抗体)
TSHレセプター抗体(TBII)(定量)(第3世代)
参考文献 (緑ブラウザからPubMedにはアクセスできません)
LSIメディエンス 検査要項