臨床的意義
多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM)は, 筋力低下を主徴とする原因不明の炎症性疾患である. 筋以外にも多彩な全身の臓器病変を合併することが多く, 症状が筋肉及び内臓にとどまるものをPM, それに加えて皮膚症状をともなうものをDMと呼ぶ. PM/DMでは, 多様な筋炎特異的自己抗体が現れるが, そのうち最も高頻度な自己抗体がアミノアシルtRNA合成酵素に対する自己抗体(抗ARS抗体)である.
抗ARS抗体陽性の患者は総じて「抗合成酵素症候群(anti-synthetase syndrome:ASS)」あるいは, 「抗ARS抗体症候群」と呼ばれており, 筋症状, レイノー現象, 機械工の手などの症状を好発するほか, 極めて高い確率で間質性肺炎を併発する. ステロイド反応性が良いが再燃しやすいといった共通した臨床的特徴が認められる.
異常値を示す病態・疾患
対象疾患
間質性肺炎(Interstitial Pneumonia:IP), 多発性筋炎(Polymyositis:PM), 皮膚筋炎(Dermatomyositis:DM)
関連検査項目
抗MDA5抗体
抗Mi-2抗体
抗TIF1-γ抗体
抗核抗体(ANA)[CLEIA]
抗Jo-1抗体[CLEIA]
KL-6
肺サーファクタント蛋白D(SP-D)
参考文献 (緑ブラウザからは, PubMedにアクセスできません)
エスアールエル 検査要項
山田祐介ほか. 【炎症性筋疾患に関する最近の知見】抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体と関連病態. リウマチ科. 2011, vol. 45, no. 2, p.133-138.